プロジェクト管理・開発
アジャイル開発 入門ボード|スクラムの役割・イベント・成果物を理解して最初の1スプリントを回す
入門|盤面 2 枚・タスクボード 5 列(親タスク 4 件・子タスク 12 件)
入門:専門用語を使わず、盤面の問いと記入例に沿って答えていくだけで形になります。
アジャイル開発をこれから学ぶ人や初めてスクラムのチームに入る人が、3つの役割・5つのイベント・3つの成果物を理解して最初の1スプリントを回すための、初心者向けの入門テンプレートです。ホワイトボードには、アジャイル開発の考え方の枠、2週間スプリントの流れ5ステップ、3つの役割の3枠、3つの成果物の3枠、5つのイベント早見表、MoSCoWで今回入れる分を選ぶ4列、KPTのふりかえりが並びます。タスクボードはプロダクトバックログ・スプリントバックログ・開発中・レビュー待ち・完了の5列で、用語を知る・最初のスプリントを組む・デイリースクラムを回す・レビューとふりかえりという親タスク4件と子タスク12件が未着手で入っています。スクラムのやり方が分からないまま参加すると用語で置いていかれますが、この盤面を上から順にたどって1スプリント動かすと、デイリースクラムで何を話せばよいかまで分かります。すでに運用しているチーム向けの2週間スプリント運用ボードとは違い、用語の理解と最初の1回の体験が主役です。
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アジャイル開発 入門ボード
使い方: ① 考え方を読む → ② 2週間スプリントの流れをたどる → ③ 3つの役割と3つの成果物を確認(盤面③〜⑧) → ④ 5つのイベントの日時を決め(盤面⑨)、全部を詰め込まないようMoSCoWで入れる分と見送る分を仕分ける(盤面⑩) → ⑤ KPTで見直す(盤面⑪)
① アジャイル開発とは(短い期間で作って見せて直す)
- 一言でいうと 2週間くらいの短い期間で、動くものを作って見せて、 意見をもらって直す。これを繰り返す進め方。
- 今までのやり方との違い 例)全部の仕様を決めてから作るのではなく、 先に作る順を決めて上から少しずつ作る。順番は途中で変えてよい。
- 何が良いのか 例)2週間ごとに実物が見られるので、方向がずれていても 2週間で気づける。作り直しが1回分で済む。
② 2週間スプリントの流れ(デイリースクラムは毎日くり返す)
- 1. スプリントプランニング スプリントの初日。2週間で何を作るかを⑩のMoSCoWで仕分けて選び、スプリントバックログを作る。4時間まで。例)プロダクトバックログの上から3件・13ポイントを選ぶ。
- 2. 開発(2週間) 選んだ分だけを作る。新しい依頼が来ても、原則このスプリントには入れない。例)ログイン改善の3件(13ポイント)だけを進める。
- 3. デイリースクラム(毎日15分) 2の2週間のあいだ、毎日決まった時刻に15分。昨日やった事・今日やる事・困っている事を各自が話す。開発と並行して毎日くり返す。例)毎朝10時に立ったまま行う。
- 4. スプリントレビュー 最終日。動くものを関係者に見せて意見をもらう。2時間まで。資料ではなく画面を見せる。例)新しいログイン画面を実際に操作して見せる。
- 5. レトロスペクティブ レビューの後。作った物ではなく進め方そのものを見直す。1時間半まで。⑪のKPTで次の1つを決める。例)「割り込み依頼はスクラムマスターが預かる」を次のTryにする。
③ プロダクトオーナー
- 何を先に作るかの順番を決める人
- プロダクトバックログの並び順に責任を持つ
- 例)「今回はログイン改善を先に」と決める
- 作る中身に迷ったときの相談先はこの人
④ スクラムマスター
- 進め方が守られているかを見る人
- 詰まりを取り除き、各イベントの時間を守る
- 例)割り込み依頼をいったん預かって調整する
- 指示を出す立場ではない。管理職とは限らない
⑤ 開発者
- 実際に作る人たち。設計・実装・テストを含む
- 2週間で何ができるかは開発者自身が見積もる
- 例)3人でスプリントバックログを分担する
- 「開発者」は職種名ではなく役割の名前
⑥ プロダクトバックログ
- 作りたいこと全部を、先に作る順に並べたリスト
- 上ほど先に作る。並び順はプロダクトオーナーが決める
- 例)ログイン改善/通知の設定/管理画面の検索
- 終わりが無いリスト。途中で増えても構わない
⑦ スプリントバックログ
- 今回の2週間で作ると決めた分だけを移したもの
- プランニングで選び、途中で足さない
- 例)ログイン改善の3件(合計13ポイント)
- 誰が何を持つかも、ここを見れば分かる
⑧ インクリメント
- 2週間の終わりに出来上がった、動くもの
- 完成の定義(=ここまでできたら完成、とチームで先に決めた条件)を満たしていない物は含めない
- 例)テストと動作確認まで済んだログイン改善
- スプリントレビューで見せるのはこれ
⑨ 5つのイベント早見表
| 何をする | 誰が出る | 時間の目安 | |
|---|---|---|---|
| スプリント | スプリント 他の4つを入れる2週間の箱。途中で期間は伸ばさない。 | スクラムチーム全員 (プロダクトオーナー・スクラムマスター・開発者) | 2週間 1か月以内で固定する |
| プランニング | スプリントプランニング 2週間で何を作るかを選び、スプリントバックログを作る。 | スクラムチーム全員 | 4時間まで 初日の午前 |
| デイリースクラム | デイリースクラム 昨日やった事・今日やる事・困っている事を話す。 | 開発者 (他の2つの役割は聞き役) | 15分 毎日同じ時刻・同じ場所 |
| レビュー | スプリントレビュー 動くものを見せて意見をもらう。資料ではなく画面。 | スクラムチーム+関係者 (依頼元・利用者) | 2時間まで 最終日 |
| レトロスペクティブ | スプリントレトロスペクティブ 作った物ではなく、進め方そのものを見直す。 | スクラムチーム全員 | 1時間半まで レビューの後 |
⑩ 今回の2週間に入れる分を選ぶ(MoSCoW)
Must(必須)
- 無いとスプリントの目的が達成できない物だけを入れる。 例)再設定メールが届かない不具合の修正
Should(やるべき)
- 大事だが、今回外しても目的は達成できる物。 例)分かりにくいエラー文言の改善
Could(できれば)
- スプリントには入れるが、時間が足りなければ最初に外す物。今回無くても目的は達成できる。 例)ログイン画面のロゴ差し替え
Won't(今回は見送り)
- やらないと決めた物。消さずにプロダクトバックログ(盤面⑥)へ残す。 例)通知の設定と管理画面の検索は次のスプリント以降に回す
⑪ 最初のスプリントのふりかえり(KPT)
Keep(続けること)
- デイリースクラムを毎朝10時に固定したら、全員そろうようになった
- 困り事をその場で言えたので、詰まりが半日で解けた
Problem(できなかったこと)
- 選んだ13ポイントのうち5ポイントが2週間で終わらなかった
- 途中で入った依頼を断れず、スプリントバックログが膨らんだ
Try(次に試すこと)
- 次のスプリントは8ポイントから始め、余ったら足す
- 割り込み依頼はスクラムマスターがいったん預かる
タスクボードの内容
プロダクトバックログ 16件
スクラムの用語を知る
最初のつまずきは用語。役割・イベント・成果物の3つの束で覚えると、会話の中で迷わなくなる。
3つの役割を書き出す
プロダクトオーナー・スクラムマスター・開発者が誰かを実名で書く。兼任なら兼任と書く。
5つのイベントを並べる
スプリント/スプリントプランニング/デイリースクラム/スプリントレビュー/スプリントレトロスペクティブの5つを時系列に並べ、日時を入れる。
3つの成果物を確認する
プロダクトバックログ・スプリントバックログ・インクリメントが、それぞれどこにあるかを確認する。
最初のスプリントを組む
用語を覚えるだけでは身につかない。2週間の枠を決め、その中に入る分だけを選ぶところまでやる。
期間と曜日を決める
開始日・終了日・各イベントの曜日と時刻を決める。途中で期間は伸ばさない。
やることを1列目に出す
作りたいことを全部プロダクトバックログの列へ出し、先に作る順へ並べ替える。順番はプロダクトオーナーが決める。
2週間分だけ選ぶ
上から順に、2週間で終わる分だけをスプリントバックログへ移す。多すぎるときは盤面⑩のMoSCoWで先にWon't(今回は見送り)を決めて外す。迷ったら少なめにする。
デイリースクラムを回す
スプリント中の毎日の運用。朝会とも呼ばれる。進捗報告会にせず、困り事をその場で出して詰まりを取る場にする。
昨日と今日を話す
各自が昨日やった事と今日やる事を1分で話す。細かい相談はデイリースクラムの後に分ける。
困り事をその場で出す
詰まっている事を必ず口に出す。解決はスクラムマスターがデイリースクラムの後に引き取る。
進みをボードで見せる
カードを開発中・レビュー待ち・完了へ動かし、残りがひと目で分かる状態にする。
レビューとふりかえり
2週間の締め。作った物への意見と、進め方への意見を分けて扱うのがスクラムの型。
動くものを見せる
スプリントレビューで、資料ではなく実際に動く画面を関係者に見せて意見をもらう。
意見をバックログへ
もらった意見をプロダクトバックログの列へカードとして戻し、次回の順番付けの材料にする。
KPTでTryを1つ決める
レトロスペクティブで進め方を見直し、次のスプリントで試すTryを1つだけ決める。